私たちの取り組み
境港ブイヤベースのうしろ側
ケナル
蒜山でお店を始めて、半年。
地のものを探しながら色々な生産者さんたちとお話をする中で、“規格”外の野菜、“一般的”ではない魚、“余った”牛乳の存在を知りました。
そういった “何かの基準”から外れてしまった食材は生かされず廃棄されています。
この現実を前に、ケナルにできることは何か。
その答えの一つがブイヤベースでした。
馴染みのない魚、傷のある魚、扱いにくいサイズの魚は流通が難しく、廃棄(飼料・肥料化)されることも多いのが実情。でも、このような『未利用魚』と呼ばれる魚の活用は、漁業に関わる方の収入源となり、その地域の活性化につながります。また、水産資源の保護、魚の減少の回避にもなります。ケナルでは、最寄りの漁港である境港の大幸さんから大きすぎる魚や傷のある魚を供給して頂いています。大きな魚は大味だと言われますが、加熱する場合、成長したものの方が崩れにくく食べ応えがあります。骨が硬く鱗も多く、倦厭されがちですが、その手間を惜しまず捌ければ、美味しく頂くことができます。


●大幸株式会社
〒684-0034 鳥取県境港市昭和町12-41
TEL 0859-42-6221
web site http://www.daiko-web.com/
鳥取県では、小さな蟹を逃す仕掛けのある『かにかご』の使用や、漁獲量の上限・禁漁時期の設定など、海の資源を守る漁業に取り組んでおり、境港のマルツさんから調達する蟹はMEL(マリン・エコラベル・ジャパン)認証を取得しています。1970年に紅ズワイガニの試験操業が始まった翌年から蟹専門店を続けるマルツさんのもとには、足が欠けた蟹や売れにくいサイズの蟹など、色々な蟹が集まります。ケナルでは流通が難しいそれらの蟹も調達。蟹は茹で方一つで味が落ちてしまう繊細な食材ですが、長年培われてきた技術を持つ職人さんの手仕事によって、旨味をそのままに加工しています。


●株式会社マルツ
〒684-0034
鳥取県境港市昭和町9-5 水産物直売センター内
online shop https://marutsu.jp/
TEL 0859-42-6628


枠組みから外れてしまったものも、その良さを知って生かせばご馳走になります。
記事:株式会社シファカ